世界的な脳外科医である林成之先生は『脳に悪い7つの習慣』にて、以下の7点を脳に悪影響を及ぼすものとして著されています。
1.「興味がない」と物事をさけることが多い 2.「嫌だ」「疲れた」と愚痴を言う 3.言われたことをコツコツやる 4.常に効率を考えている 5.やりたくないのに、我慢して勉強する 6.スポーツや絵などの趣味がない 7.めったに人をほめない <脳に悪い7つの習慣(林成之 著)>

これらを見ると「確かに脳には良くないだろう」と感じるものもありますが、3の「言われたことをコツコツやる」や4の「常に効率を考えている」は良いことのように見えます。しかし3であれば言われたことを実行するということがポイントで、人間は自分でしたいという欲求が湧くことで新たな考えが生まれます。人から言われたことを実行するのではなく、自分で何を考え、どう行動するのか重要なのですね。また4に関しては、確かに物事を達成する際に効率的に物事を進めることは必要です。ですが、人間の脳は様々な人と意見交換し試行錯誤することでアイデアが生まれるようになっています。脳は遠回りをしながら新たな考えを生み出す仕組みになっているので、無駄が必要なのです。
アクティブラーニングには決められた答えはありません。課題に対する正解はないことがほとんどです。また、その課題は1人で解決できないほど難しい。だからこそ「もっと知りたい」という欲求に火がつくのです。1人でなくグループやクラス皆で1つの壁を乗り越えるからこそ、お互いを心から評価できるのです。そうして、社会で求められる力を自然と身につけることができるのですね。
アクティブラーニング失敗事例ハンドブック