ディベートは、アクティブラーニングの学習手法のうちの一つです。公的な議題について肯定派か否定派かに分かれ議論することをいいます。ビジネスの正解は一つではありません。そのため、あらゆる視点から考察し、意思決定をすることが必要となります。従来の受動的な講義型の学習手法とは異なり、暗記だけではカバーできない能動的な学習手法となります。知識の定着を図るには、一人で学習をするより誰かと議論をしたり調べたりしながら学ぶ方が効果的です。ディベートでは肯定派と否定派の意見を交換します。スムーズに進行するためには、「どちらの意見であっても対等の立場で相手を尊重」、「わかりやすく簡潔に筋道の通った主張をする」ということがポイントです。勝敗は、第三者が判断する場合と、ディベートの参加者の多数決によって決定される場合が主です。
ディベートの流れは以下の通りです。
- 肯定側立論
- 否定側立論
- 質疑応答
- 否定側第一反駁
- 肯定側第一反駁
- 否定側第二反駁
- 肯定側第二反駁
ディベートではそれぞれの考える時間・主張する時間が決められています(3分前後)。制限時間を設けているため、時間内で立論を終え、グループワークをし、次の質疑応答に備えます。そして相手側の反駁(はんばく)が始まるのです。ディベートは異なる意見を交わす場ですが、「相手を尊重する」のが前提のため協調性が生まれます。もちろん同じ派閥のグループ内でも反駁に備えて議論を交わさないといけません。また、限られた時間の中で、情報を取捨選択し、意思決定を図り、相手の発言に対応しなければならないのです。このため論理的なものの考え方が自ずと身につきます。このように、アクティブラーニングの中でもディベートは複数の側面から物事を検討することに適した学習手法です。「意思決定力」を身につけるための大切なツールとなります。